こんにちは、アボッチです。
その話です。
鹿児島県の南側に位置してます。
とにかく鹿児島本港に行って、フェリーか高速船に乗ればたどり着けます。
お金持ちなら鹿児島空港からエアコミューターで種子島空港に飛べます。
僕は羽田から鹿児島空港、空港からはリムジンバスで鹿児島中心部に行き、
種子島が自転車で回るのにちょうどよさそうなサイズ感だったからです。
外周160~170kmということで、当初3日間くらいかけて自転車持って回る予定です。
4月にたくさん働いたので、代休を土日に合わせて重ねることで、
5月18日~23日で6連休を誕生させました。めでたい。
6連休もあるなら隣に屋久島あるし、一緒に行っておかないと損だな。
ってことで、屋久島も行くことにしました。
その結果、
18日 羽田→鹿児島→種子島
19日 種子島観光
22日 屋久島登山
23日 屋久島→鹿児島→羽田
という旅程に決まりました。
1日目(5月18日)
朝6時に家を出て羽田空港へ。
仕事ではANAにしか乗らないので、赤い方は新鮮です。
7:45羽田発 9:35鹿児島着
着くと、ものすごい雨でした。
それもそのはず。今回の旅、なんと鹿児島南部は史上2番目の早さで梅雨入りしやがったのです。
このタイミングで、行こうと思ったのは平年の梅雨入りが5月末頃だったからなのに。
6連休中、天気予報は5日間雨でした。どうなることやら。
人生で初めて天文館って聞いたとき、地名だとは思いませんでした。
元々そう呼ばれる建物があったけど、今は跡地に記念碑があるだけみたいです。
前にも来たことがある黒かつ亭天文館店でお昼を食べます。
鹿児島名物といえば黒豚、豚肉といえばとんかつ、自然な流れです。
この頃には、傘を差さなくてもいけるくらいの降り方になってきました。
傘を持ってきてないので、助かります。
完全に余談ですが、鹿児島のガソリンスタンドはほとんどが価格表示をしてません。
せっかくの電光掲示板を888にしてます。
地元の人はどこのスタンドが安いか知ってるので、あまり気にしないみたいですけど、
不思議な文化です。
天文館から歩いて15分くらいで、高速船ターミナルに着きます。
出航1時間前から乗船受付が始まるので、
乗船券との引き換えと、座席指定を行います。
高速船は2階建てで、座席が2-3-2で並んでます。
約1時間半の船旅ですが、ジェットフォイルなので、ほとんど揺れず快適です。
1時間半で種子島到着。雨は止みました。
何があるというわけでもないですが、離島というほどではなく、西之表港周辺は普通に人がたくさんいます。逆に港以外は人いませんけど。
港では出荷待ちであろう黒豚が乗ったトラックが停まってました。
切ない目でこちらを見てます、本当に切ない目で。
3時間前にとんかつをたべたばかりの僕に視線が刺さります。
命に感謝。
ここでレンタサイクルもやってます。
今回は借りませんでしたが、キャンプ用品や、シュノーケルとかもレンタルしてるみたい。
種子島を1周する自転車を借りる予約をしたので、さっそく借ります。
原付を借りました。
その後ろにある白いクロスバイクが元々借りる予約をしていた自転車です。
天気予報が雨なんですよ、ずっとね。
あとそこに転がってるザック、13㎏あります。
冷静にそんなん背負って自転車3日間乗れるわけがない。
肩と腰がぶっ壊れます。
原付も正式名称は原動機付”自転車”ですからね。
すいませんでした。
結果的に、小回りが効くので色々なところ回って写真撮る時間を作れたり、
キャンプの買い出しに重宝したので、種子島に原付おすすめです。
ここの看板猫、名前は黒糖。
拾われた猫で、めちゃくちゃ人のいいレンタルバイク屋のお兄さんの稼ぎで飯食ってます。
このお兄さんは暇があればバイクで種子島を走って、キャンプするみたいで、
巡る場所や通った方がいい道路、キャンプ場の設備、役に立つ情報をたくさん教えてもらいました。
僕自身も事前に、場所の目星は付けて来るものの、
観光サイトではわからない現地の情報を聞けたのはラッキーでした。
そもそもネットにあまり情報が転がってないんですよね、種子島。
今回種子島の旅程のほとんどが、このレンタルバイクの店の中で決まってます。
ということで、原付旅のスタートです。
浦田海水浴場
誰もいませんが、4月からもう海開きしてます。
湾になってて波もなく、めちゃくちゃきれいでした。
奥神社
全然観光スポットじゃないけれど、御神木がすごいです。
アコウの大木が鎮座しています。神社はあまり使われていない雰囲気。
ヘゴの自生群
めちゃくちゃでかいシダがたくさん生えてます。
南国、ジュラシックパーク、って感じ(語彙力)
島といえば猫。
種子島は平坦っていうけど、自転車で回るには結構しんどいと思う。
アップダウンがすごくて原付にしてよかった瞬間。
北側を一周して、いい時間になったので、
宮之浦港に戻ってスーパーで買い出ししてからキャンプ地に向かいます。
天女ヶ倉公園
山の上にあって、晴れてたらめちゃくちゃ景色がいいところらしい。晴れてたら。
雲の中なので、何も見えませんでした。
夜からまた雨が降り出したので、東屋をお借りしてテント設営。
真っ暗な山道は雲の中で視界も悪く、雰囲気はホラーでした。
ふるさと納税の返礼品でもらったSOTO(新富士バーナー)のMUKAストーブ、
まさかの種子島で初使用となりました。
燃料にレギュラーガソリンが使えるので、燃料を現地調達可能で、
ホワイトガソリンやボンベより燃料費が安い。
夕飯は種子島産のセガツオと、鹿児島産の豚肉の白湯鍋。
外は雨なのでさっさと寝ます。
1日目おわり。
2日目(5月19日)
5時半に起きました。もとい、起こされました。
この木のベンチ、鳥のフンで汚いんですけど、
この上でスズメがジュンジュン鳴いてるんです。
チュンチュンじゃなくて、ジュンジュン鳴いてる。
さらにウグイスも、その辺の木でホケキョホケキョ鳴いてる。
もう大合唱。朝5時半。
朝ごはんにパン食べて雨が止むのを待ちます。
止みませんでした。ていうか雷も鳴ってきました。
ここで僕はふて寝を決めます。
10時くらいになって、流石に移動しなきゃなと、のそのそとテントを片づけます。
いくらか小雨にもなったんで、ようやく走り出しました。
アコウのアーチの手前
アコウのアーチ
倒木?がトンネルみたいになってます。
この時、普通に雨が降ってる中でも、そのまま使って問題なく写真撮れました。
防水性能でオリンパス買った安心感、びしゃびしゃのOM-D E-M5です。
あとはただひたすら山道と海岸線を走ります。
雨も降ったり止んだりになりました。
中種子(なかたね)町の手前にあるアイショップ石堂店
種子島は秒速5センチメートルの聖地です。
そのまま中種子の中心部に行くと、中央高校がありました。
5月のド平日なので、高校生は普通に授業してます。
原付のおじさんが高校の写真撮ってるのも、なんか引け目を感じるので、足早に退散します。
お昼は中種子の焼肉屋さんでランチを食べました。
ようやく見えた晴れ間。
奥に見えるのは屋久島です。
種子島のガソリン価格。
この時関東でレギュラー140円くらいだった気がします。
ちなみにタバコは本土の定価より50円高い。
これは種子島でいくらでも見られるサトウキビ畑。
全然ざわわじゃない。
勝手に夏のイメージがあったけど、調べてみたら収穫時期は12月~4月らしい。
なので、これは来年に収穫される植えられたばかりのサトウキビ。
マングローブビューなかたね
マングローブってもっと根っこが出てるものだと思ったんですが、
普通に水際に生えてる低木って感じでした。
カニいっぱいいました。
道路沿いにあるおしゃれな空間です。
地元のフルーツを使ったフレーバーがたくさんあって、
僕は甘夏、ぽんかん、種子島リッチミルクのトリプルを食べました。
めちゃくちゃおいしい。一足先に夏気分になってます。
この頃にはすっかり晴れて気温も上がりました。
10時からの移動で予定より全然走ってませんが、夕方から雨の予報だったので、
晴れてるうちにと、熊野海水浴場のキャンプ場に宿を決定。
1泊テント持ち込みで500円。
テント乾かせるのサイコー!
暑くなり目の前に誰もいない綺麗な海があることに耐え切れず、
サイクルパンツで一人海水浴。
辛うじて犬の散歩してるおじいさんが一人いました。
学生の頃にしまなみ海道でも、サイクルジャージで海入ったの思い出します。
この後、パッドのせいで干したサイクルパンツが全然乾かなくて後悔します。
海水浴場の隣に温泉保養センターがあるので、お風呂に行きました。
なんてことない銭湯みたいな施設です。
地元の人が入りに来るので、みんなおおよそ常連なんだろうなって雰囲気が感じられます。
千座の岩屋(ちくらのいわや)
”ちくら”とは読めない。
熊野から少し行ったところにある干潮時にしか入れない、海食によりできた洞窟です。
看板が途中までしかなく、多分あれだろうなって感じの岩に向かって、
多分これが入口なんだろうなって感じの穴に入るとあります。
道中はフナムシがたくさんいて、洞窟内は海藻が打ち上げられていて、
お世辞にも綺麗な場所ではなかった。。時期的なものなのかな?
観光サイトの写真ではめちゃくちゃ綺麗な砂でした。
そのまま中種子に一度戻ってAコープで買い出しです。
離島よろしくその辺には個人商店しかないので、
献立を何も決めず適当に生鮮食品買おうと思うと、
ちょっと足を伸ばして中心部のスーパーに行く必要が出ます。
この辺が何よりも原付にしてよかったポイントです。
種子島の酒売り場ですが、ほとんど焼酎しかありません。
売り場の半分くらい焼酎です。
適当に晩酌をして、夜になったところでまた雨が降ってきたので、
21時過ぎくらいに就寝しました。寝てばっかりだな今日。
と思いきや。
「すいませーん」
テントの外から声が聞こえます。
時計は23時。
そういえば受付で、他のお客さんは車中泊が一人いますと教えてくれ、
洗い場で挨拶したことを思い出します。
3回くらい声を掛けられ続けるので、流石に無視できず、
なにあったのかと、テントを開けると
「鹿児島県警なんですけど~」
イラっとしました。なんやねん23時に。
外は結構な雨、風も出てきました。
話を聞いたら、駐車場に停めてある原付のハンドルロックがされてないと。
俺の他に誰もキャンプしてないような平日のキャンプ場で、誰がそこまで気にするんだよと…。
よっぽど前日の公園キャンプの方が、職質されて然るべきです。
ばっちり免許証をメモされ、いつから来て、どこに行くのか、
寝起きの最悪な顔を懐中電灯で照らされながら、職務質問されました。
この晩、ここから更に風が強くなり、
風に煽られ半分浮いた今にも飛んでいきそうなテントで、寝られない夜になりました。
2日目おわり。
3日目(5月20日)
この日は周りに鳥がいないので、鳴き声で起きることはなかったものの、
あまりにテントが飛ばされそうになるので、風で起きました。
2泊とも種子島の自然を感じる目覚め、これぞ旅行の1つの醍醐味だと思います。
(スーパーポジティブシンキング)
この日は時間の決まった予定があるので、
さっさと撤収して、ちゃんと朝から移動します。
風の強い中、30分弱ほど走ってたどり着いたのがこちら。
今回の種子島のメインといっても過言ではない、種子島といえばというスポットです。
現在はコロナウイルスの関係で、1時間単位の来館事前予約が必要となっております。
1枠50名が上限となっており、次の枠が空いてる場合は、当日に限り自分の枠が終了後延長可能だそうです。
9時半~10時半の朝一番の枠を予約したため、ちゃんと朝から移動してきました。
宇宙センターの敷地に入ってから、見学できる宇宙科学技術館まで、中々走りました。
見学できる箇所はほんの一部、部外者立ち入り禁止の門がたくさんあり、
広大な構内では日々技術者が仕事してるんだろうなって感じです。
顔ハメパネルにはゆるキャラの先客がいたのでできませんでした。
これもコロナのせいでしょうか。
そもそも一人なんで、撮れないけど。
元々航空関係に携わりたかった身としては、ロマンを感じずにはいられない空間でした。
でも航空宇宙分野って、機械工学の中でも、頭のいい人たちしかいけない領域なんですよね。
興味がない人なら20分くらいで見終わるくらい、正直展示量としては少ないです。
普段なら構内のバスツアーが無料で開催されてるから、
なんとなく行くならそれも合わせたほうが、視覚的に面白いと思います。
ほんと小さい街の科学館くらいの規模です。
その先からメインの大型発射台を遠くに見ることができます。
アップしたバージョン。
ロケット打ち上げの日は、この発射台から半径3㎞圏内が立ち入り禁止となります。
2021年はH2Aロケットと、新型のH3ロケットの初号機試験が予定されています。
一度くらい生でロケット打ち上げ見てみたいなあ・・・。
2時間弱くらい滞在したので、お昼ご飯を目指して中種子に戻ります。
種子島に2つしかないチェーンのコンビニのうちの1つ
コンビニATMはファミマではなく、鹿児島銀行の普通のATMが置いてありました。
インギー地鶏の刺身定食。(2200円)
僕にはまだ、鶏の刺身の良さはわかりませんでした。
おおよそポン酢と薬味の味なんよ。
ちなみにこの日は我らがロサンゼルス・レイカーズ、
プレーイントーナメント初戦のウォーリアーズ戦でした。
ご飯を食べつつ、移動しつつ、試合結果はとても気になる。
耐え切れず試合後半ここで見ました。
レイカーズファンは日本にもたくさんいれど、
種子島でリアルタイム観戦してたのは僕くらいのものでしょう。
無事勝って7位シードでプレーオフ進出を決めました。
ですが、悲しいことにこの旅行記を書いている今日、
1stラウンドをサンズ相手に2-4で敗退しております。
今シーズンもありがとうレイカーズ。
すいません、話が逸れました。
ただの海岸線を走るだけで気持ちがいい。
東京湾じゃ見ることのできない海の青さです。
北上して西之表港を目指しつつ、寄り道もします。
男淵・女淵の滝
こっちの写真に撮れる方が男淵の滝で、この1段下にあるのが女淵の滝です。
そちらは林越しに上から見るような形になるので、あんまり見えません。
レンタルバイク屋のお兄さんに教えてもらった道を通りつつ、
夕方西之表に戻りました。
ただいま、黒糖。
旅の話、移住の話、種子島のいろいろを聞きました。
1時間弱くらい話し込みました。お兄さんありがとう…。
種子島のおすすめは梅雨前の5月か、秋の9月10月頃だそうです。
きっとまたいつか来るでしょう。
3泊目からは宿です。
1人なのにツインになります。改装工事中ってエレベータに書いてました。
このツインが後で役に立ちます。
夕飯はホテルと同じグループでやってるお食事処の井元さん。
時期がギリギリで、なんとかあったという伊勢海老のお造り。運がいいらしい。
ここでは豪快な女将に見つかり、若い男が一人で来たんだからサービスしてやると、
生ビールに焼酎一合、さらにはカニの塩ゆでと寿司一貫をサービスで頂きました。
せっかくの鹿児島なので、女将に飲みやすい焼酎を聞き、
レンタルバイク屋のお兄さんに勧められたお湯割りで焼酎チャレンジしたけど、
なんとか飲み切るのが精一杯で、美味しく飲めるのはまだ先みたいです。
料理が出るわ出るわで、大満足の夕飯でした。食べきれないかと思った。
無事に酔っぱらって、部屋に戻った瞬間寝ました。
島の人は外から来た人にとても優しい。
3日目おわり。
4日目(5月21日)
熟睡で起床。外の雨も、鳥の声も、風の強さも部屋なら関係ありません。
除湿モード風量マックスで、濡れたテントを部屋で乾かします。
インナーテントとフライシートの2枚があるので、ツインベッドなのが役に立ちました。
ついでに、びしゃびしゃのまま昨日から乾かなかったサイクルパンツと、
着替えを持ってコインランドリーに行きます。
洗濯乾燥セットでお値段驚異の1200円。(600~700円くらいが相場じゃない?)
色々乾かした後は朝ごはんを食べて、高速船の時間まで暇をつぶします。
種子島鉄砲館
種子島の歴史や民族文化等が見られる博物館ですが、
緊急事態宣言及び蔓延防止等重点措置の発令地域から来た人は、入場できませんでした。無念。
他に行く場所がないので、お散歩しつつ屋久島行きの高速船乗り場へと向かいます。
種子島の街中には、こんな感じでカラフルな街中アートがちょいちょいあります。
こっちはクジラの形。
種子島の高速船乗り場
屋久島行きは種子島から乗る人がほとんどいません。(それはそう)
相変わらず雨が降っています。
もう一つが今回到着した安房港です。
一般的な縄文杉日帰り登山をする場合は、安房港が登山口に近い港となります。
国立公園になっている山にありがちな、マイカー規制が屋久島の登山口にもあります。
屋久杉自然館まではレンタカー等でも行くことができますが、
そこから先の荒川登山口までは、そこで登山バスに乗り換える必要があります。
登山バスは早朝5時6時頃に出発しますので、バスの乗車券は混雑を避ける目的でも、
前日のうちに観光案内所等で購入をおすすめします。
環境保全協力金と登山バスで日帰りの場合は往復2400円。
ちなみにこの登山バス、天候が悪い場合は運行しませんので、
そうなると屋久杉への登山は難しくなります。
貸し切りタクシーをチャーターできれば登山口まで行けるみたいですが、観光案内所の方も歯切れは悪かったので、その辺りは自己責任でお願いします。
屋久島で3回くらい見た看板。
そりゃ高いんだもん、みんな出かけた時に買って帰ってくるわな。
屋久島のお昼ご飯 定食・パスタかたぎりさん
トビウオのひつまぶし定食
トビウオ自体の味というより、これもタレと薬味の味って感じで…。
ちゃんと味がしたらもっと一般的だよなと、鶏の刺身に引き続き痛感します。
仙台から移住した家族でやってるお店で、内装は新しく、
シェフのおすすめメニューのパスタはめちゃくちゃおいしそうでした。
でも、旅行先ではその土地の名物を食べる義務があるので…。
屋久島でお世話になる民宿たけんこ
チェックインは16時からなので、荷物だけ預けて温泉を目指します。
雨は止みましたが、山は見えず。
ここからバスで40分ほど、島の南側へと行きます。
バスは下校時の小学生がたくさん乗ってきて、
みんなそれぞれの停留所で降りていきました。
黄色い帽子をたくさん見ながら、旅情を感じます。
湯泊温泉
目の前が海、源泉はぬるめ、脱衣所はなし。
手前に男女別のお風呂、その奥にさらに海に近い混浴のお風呂があります。
近くに平内海中温泉という、干潮前後2時間しか入れない似たような温泉があります。
干潮のタイミングが悪く、今回はこちらだけ。
帰りにカップルがレンタカーで来たけど、お風呂だけ見て入らず帰っていきました。
いや、入れよ。
民宿に帰ってきてご飯。
トビウオは焼いた方がおいしい。
買い出しに来たスーパーの軒先で雨宿りするネコ。
島といえばネコ。
この後、屋久島のパチンコ屋さんに行って1万円負けます。
4日目おわり。
5日目(5月22日)
朝4時半起床
5時発の路線バスで屋久杉自然館に向かいます。
民宿では、屋久杉登山することを伝えると朝ごはんの代わりに、お昼の仕出しお弁当をもらえます。
ここで登山バスに乗り換え。
実は前日、前々日と登山バスは雨のため運休していました。
修学旅行のような乗客満員のバスで30分ほどかけて登山口まで行きます。
ちなみに、満員の場合でも追加で臨時便を出してくれるので、
時間さえ守れば乗れないことはないみたいです。
ここから縄文杉まで往復約8~10時間、登山開始。
序盤はトロッコ道と川を渡る橋を何度も越えます。
高所恐怖症にはかなりキツいところ、両脇の欄干がない橋も数か所あります。
落ちたら死ぬやん。
しかもこのトロッコ道、濡れるととんでもなく滑ります。
これが危ないうえ、砂浜ダッシュみたいに足が踏んだ分進まなくなるので、かなり体力を奪ってきます。
もし準備ができるなら軽アイゼンのように、靴の上から取り付けるゴムスパイクがあるとめちゃくちゃ便利だと思います。
橋からの景色は素晴らしい、怖さで足をガチガチに固めて撮ってるけど。
屋久島といえば雨が多い、そのためか至る所から水がしみ出してる。
杉を見るのは一瞬ですが、苔はいろいろな景色を見せてくれる。
ウキウキで苔を撮りながら、8㎞のトロッコ道を踏破します。
杉を見に来てるのか、苔を見に来てるのか。
トロッコ道が終わると、そこからようやく登山道らしい上り道になります。
この辺りまで来ると、自分と似たようなペースで歩く人たちの姿を覚え出します。
ウィルソン株
上り始めて30分ほどで到着。
中に入って見上げる例のやつです。
有名なハートは見つかりませんでした、意外と難しい。
来たら角度を探してみてください。
ウィルソン株からさらに40分ほどで大王杉
この辺りから杉のサイズがおかしくなります。
さらに30分登り、午前10時半、縄文杉に到着しました。
流石に別格。お疲れさまでした。
自然の生命力みたいなものを、眼前に感じます。
写真では伝わらないスケール感、ぜひ感じに行ってください。
いくら綺麗に写真を撮ろうが、生で見る景色に勝るものはありません。
11時にお昼ご飯
わざわざお湯沸かさなくていいのはお弁当のいいところ。
朝からもっていた天気も、このあたりから雨が降り出します。
下山しながらも苔を撮ります。
雨は降ってるのに、日差しは出てきて明るくなりました。
ウィルソン株を過ぎた下山道中、足を捻挫したのか、おばあちゃんが救助隊に担がれる瞬間に出会います。
その脇を通り抜け、先にトロッコ道まで降りてきたところ、
僕の後10分しないくらいで、人を担いだ救助隊が降りてきました。
あまりの速さに驚きます。プロってすごい。
ここからはトロッコで運ばれて行きました。
流石に屋久島は歩道が整備されているとはいえ10時間かかるせいか、尾瀬ほどふざけた格好の人はいません。
みんな登山者らしい恰好をしています。
場所はわかりませんがテント泊もできるので、60Lザックをパンパンにして登るグループもちらほらすれ違いました。
ここからは滑る地獄のトロッコ道
この区間が何よりしんどい。帰り道では余計に重く響きます。
サルが出ました。
ついていくとサルが増えました。
14時半、下山です。
写真撮りつつ、休憩込みで約8時間くらい。
軽装なのでそこそこのペースでしょう。
獲得標高はないですが、思ったよりもトロッコ道の距離が長く、
精神的にかなり疲れます。
ここからさらに15時の下山バスを待って、無事下山しました。
帰ってきたら早めに入れるようお風呂を沸かしておいてくれてた。神。
そしてそのままご飯、天ぷらでした。いいですね民宿って。
そして早めに就寝、といきたいところですが、
6日間のうち、今日の夜だけが唯一の晴れ予報。
離島といえば星空。
見ないわけにはいきませんでした。
自宅からもってきた三脚、いまだ出番なし。
天気予報では22時くらいから晴れる予報でしたが、
時間が経つにつれ、それが23時、0時と遅くなります。
4時半起きで山道を8時間歩いた身ですが、
3時にアラームをかけて、そこで晴れていたら星を撮りに出ることに賭けました。
そして午前3時
優勝です。
民宿を出た時、思わず声が出ました。
プラネタリウムみたいな星空、人工衛星の光も、流れ星もすぐにわかります。
安房は街灯が多いため、30分ほど歩いて春田浜の海水浴場の方まできて撮影。
このカメラでの初のバルブ撮影、よく見たらピントは合ってませんが、
涙が出るくらい広い星空でした。
4時になり、段々と星が減っていく瞬間を見ながら、民宿へと戻ります。
朝焼けがどんどん広がっていき、鳥が鳴き始めます。うるせえ!
このくらいの時間から、屋久杉に向かうであろう車が走り始めました。
我ながらよく起きたもんだと、まだ若い。起きてよかった。
民宿に帰って7時まで、2時間だけ寝ます。
5日目?おわり。
6日目最終日(5月23日)
2時間睡眠で民宿のおばちゃんに、朝ごはんだよ起きてくれとドアの向こうから起こされます。
実家を出てかれこれ10年近くになりますが、久々にこんな起こされ方をしました。
この旅行、こうして書いてみると起床のバリエーションが豊富な気がする。
朝ごはんって感じの朝ごはんをいただきます。
早く食べて部屋で時間までもうひと眠りしてやると思って部屋に帰ると、
そこに布団はありませんでした。マジで悲しかった。
民宿のおばちゃんに感謝と別れを告げて、いざ自宅へと帰ります。
路線バスで帰りの高速船が出る宮之浦港へ。
バスを待ってると、次に来た高校生がこんにちはって挨拶してくれました。
明らかに屋久島観光客スタイルの僕に挨拶してくれるの、とても嬉しくてびっくりしました。
その嬉しさを表情に出さないように、冷静に挨拶を返します。
28歳独身男性が現地の男子高校生にウキウキで挨拶返すわけにはいきません。
いや、そんなことはないんですけど、
益救神社(やくじんじゃ)
すげえ縁起の良さそうな名前の神社です。
すごく縁起の良さそうな、益救之水500mlを200円で売っています。
流石に買わず、お参りしに行ったところで、縁起でもない事件が起きます。
いざお参りしようと、お賽銭を出そうとしたその瞬間、
どこにも財布がないことに気づきました。
確実に乗ってきた路線バスに置いてきたことを悟ります。
整理券方式なので、降りるときに両替が必要になり、
その時、支払機の上に財布を置いたことを思い出します。
高速船出発まで残り1時間
乗船券は財布の中。
このままじゃ屋久島から出ることができない。
乗船券もなければ、現金もカードもない。
翌月曜日は仕事で出張予定だったので、頭の中で色々なことを覚悟しました。
とりあえずバスの営業所に電話し、乗車したバスを伝えたところ、
運転手さんと連絡をつけてくれ、財布の忘れ物があることがわかりました。
なんとか一安心。
更に運がいいことに、終点は高速船ターミナルそば、
次の折り返しの発車まで40分ほどあるとのことで、間に合いそうならそれまでにバスに取りに来てくださいとのことでした。
帰れる~~~!!帰りたくないけど!!
ウキウキで高速船ターミナルに向かってると、突然路上からクラクションを鳴らされます。
何かと思いそっちを見ると、路線バスがいます。
運転手のおっちゃんが来いと手招きをしてる。
なんと、財布、受け取りました。
細かい言葉を交わす時間はなく、感謝するので精一杯でしたが、
きっと連絡を受けてから、わざわざ探しに来てくれたんだと思います。
ある種のカルチャーショックすら覚える出来事でした。
都会で生活していると、電車に乗ってる隣の人は見知らぬ他人ですが、
島の人たちからは隣人愛のようなものを感じられるような気がします。
書いてしまうと美談みたいになるけど、この旅がよかったなあって思い出のような出来事というよりも、人生経験の一つになりました。
もちろん高速船の時間にも余裕で間に合い、屋久島ともお別れです。
昨日までの5日間、ほとんど曇りか雨だったのに、最終日はムカつくくらいの晴れ模様。
鹿児島港について、再び天文館をフラフラします。
気温が上がったら、食べるしかない鹿児島名物白熊
水曜どうでしょうで大泉さんが、ダッシュで白熊買いに来た天文館むじゃき本店です。
奥でシロクマが悲しい目でどこかを見つめています。
最後に生ビールを飲んで、鹿児島6日間が終了。
人の温かさと大自然を感じた6日間でした。
ありがとうございます。